360度フィードバックならではの強み、主な実施効果は?
いろいろな観点で整理できますが、ここでは2つのポイントについて解説します。
1つめのポイントは、「見える化」ということであり、これには2つの側面があります。
1)対象者本人にとっての「見える化」
・周囲の複数人からの回答はさまざまな視点からの情報(意見・アドバイス)であり客観性も高い。
それをフィードバックすることで、本人に自分の状態を正しく認識(見える化)させることができます。
2)人事部にとっての「見える化」
・自社の人材の特徴を定量的に捉えることができ、今後の人事・教育施策における有効な情報として活用できます。
2つめのポイントは、「感情を動かす」手法であることです。
人は感情の生き物であり、自らの行動変容を促すためには感情にアプローチすることが重要です。例えば、“嬉しい(喜び)”、“やばい(危機感)” といった感情であり、これらが生まれることで、人は自ら本気で行動を起こします。
360度フィードバックは、本人に結果を返却することを通じて本人の感情を揺さぶることができる手法です。この特性を生かすことで、実践につながりやすい人材開発(成長支援、マネジメント改善など)や組織開発(エンゲージメント向上など)につなげることができます。
ただし、この手法の強みを活かす上では、以下のような留意すべきことがあります。
先回りして対処しておくべき留意点
主な留意点ですが、
・サーベイ実施における準備から結果返却まで人事部に大きな工数(作業負荷)がかかってしまう
・結果返却の際に留意しないと、本人へ大きなショックとネガティブな感情を生み出してしまう
そのことで、組織内の人間関係がぎくしゃくし、良くない影響を与えてしまう可能性がある
・サーベイ結果を気にするあまり、部下や後輩に対して厳しい指導ができなくなってしまう人が出てくるケースもある
他にも留意すべきことはありますが、これらを十分に考慮せず安易に実施してしまうと、実施効果がでないばかりか、組織状態の悪化につながってしまいます。
これらの留意点には、事前に工夫を講じて対処しておくことで、良くない状況を回避することができます。
これらの工夫は、今後、【ビジネスコラム】や【勉強家】【セミナー】などで順次解説していく予定です。
とはいえ、現時点でお困りの方は【個別無料相談】経由でご連絡ください。貴社の状況に合わせたアドバイスをさせていただきます。
