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360度フィードバックの活用方法  まずはこの4つを押さえましょう!

  • 360度FB基本を学ぶ

4つの活用目的(活用の全体像)

活用目的は、「人材育成」「現場状況把握」「組織づくり」「人事評価」の4つに大別できます。
多くの企業が「人材育成」を主目的とし、「人材育成」に加えて「現場状況把握」「組織づくり」「人事評価」を組み合わせて活用されています。

留意すべきは、「人事評価」です。「人事評価」と一言で言っても、育成評価、配置評価、査定評価など多くの概念が含まれているため、人や会社によって捉え方に幅が出ます。誤解につながりやすいので、「人事評価」で活用する際は、定義を明確にしておくことが重要です。

1.人材育成  360度フィードバックの本質

360度フィードバックの結果を本人に返却することで、「現在の自分の行動が周囲にどのように伝わっているのか?」「特徴(強み、弱みなど)は?」を正しく自己認識させます。人が成長していくためには、周囲からのフィードバックによる気づきが非常に重要です。

なお、結果活用には幾つかのレベル(段階)があります。
「現状に気づかせる」「気づかせた上で、自らの行動変容を促す」「行動変容を実践につなげ、成果を高める」などです。どのレベルをゴールとするのかによって、活用の仕方や工夫が異なります。自社のおかれた状況や課題を踏まえて実施プロセスを設計することで、一段と高い効果が期待できます。

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2.現場状況把握  人事部も気づかなかったこと

人事部に各現場から入ってくる「現場で働く社員や組織に関する情報」は、上司の”主観”に基づいた人事評価結果が中心となっているでしょう。その場合、上司の評価力、そして上司と部下との相性などによって実態を必ずしも正しく表していないケースもあります。

例えば、ハラスメント課長が部下のモチベーションを低下させていたとしても、部長がそのことに気づいていない場合、問題視していない場合は、人事部には本当の状況が伝わりません。
特に、全国に拠点を持つ企業などでは、人事部と現場との距離が遠いため、人事部が現場の状況を正しく把握することが困難です。

360度フィードバックは、現場でのハラスメント状況やコンプライアンス状況、そして各組織・各職種の強みや弱みを把握して今後の施策立案における参考情報として活用されています。

3.組織づくり  注目集まる活用方法

「人材育成」は個々人のレベルアップを目的としていますが、ここでは組織の状態を改善・強化することを目的としています。

最近では、エンゲージメントサーベイと連携してエンゲージメントの向上を図ること、また心理的安全性の高い組織づくりを行うことなどの活用に注目が集まっています。
また、会社として大事にしたい価値観(WayやValues、経営理念など)を組織内に浸透させるために360度フィードバックを活用する事例も少なくありません。

4.人事評価  有効であるが慎重に活用

ひとことで「人事評価」といっても、様々な捉え方ができます。例えば、月例給与や賞与などの報酬に直接反映させる査定評価としての活用もあれば、昇進昇格や異動配置における参考情報としての活用もあります。冷静に考えると、「人事評価」は曖昧なキーワードです。

ただし、査定評価として活用する場合は、使い方を間違えると組織全体に悪い影響を与えるため、積極的にはお勧めしていません。とはいえ、査定評価として活用したい場合は、運用上の工夫を行うことでリスクの軽減を図ることができます。

自社の人事制度の仕組みや運用などを踏まえて、適切なアドバイスができますので、【個別無料相談】経由でご連絡ください。