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360度フィードバックの回答に向けて行うべきこと  社員の心理を推察し、前向きな気持ちへと導く

  • 360度FB基本を学ぶ

どのようなシステムを利用すべきか?

360度フィードバックを実施するには、サーベイシステムを利用することになります。以下の3つの方法が一般的です。

1つめは、外部業者のシステムを利用する方法です。外部業者によって様々な特徴(強みや留意点)があります。

2つめは、自社で使用しているタレントマネジメントシステム(カオナビ、タレントパレットなど)を利用する方法です。多くのタレントマネジメントシステムが360度フィードバックを実施できる機能を持っています。うまく活用すればコスト上のメリットが大きいと言えるでしょう。

3つめは、従来から使用されている自社のイントラネット(独自の社内システム)を利用する方法です。こちらについても、コストメリットは大きいと言えます。

利用においては、それぞれのシステムの機能、人事部事務局の負荷・工数も含めた実施コスト、個人報告書の使いやすさなど、様々な観点から検討されることをお勧めします。
システムのレスポンスが遅い、回答入力しにくく回答に時間が掛かる、途中で入力できなくなり回答結果が消えてしまうなど、些細なことではありますが、施策全体に対するネガティブな感情が生じることもあるので、要注意であるとも言えます。

【個別無料相談】経由でご連絡いただければ、外部業者に委託する際の注意事項、また貴社のご事情や状況をお伺いした上で、フラットな立場で「どの外部業者のシステムが適切なのか?」「外部業者に委託する際の留意事項」などをお伝えいたします。
また、既にタレントマネジメントシステムを活用されている場合において、実施効果を高める工夫などについてご相談に乗ることもできるかと思います。

社内広報  実施の成否につながる鍵の1つ

社内広報は、実施の成否につながる重要なことです。安易に決めてしまうことなく、社員の心理状態を踏まえた伝え方をしっかりと検討すべきです。実施前には丁寧な趣旨説明が重要であり、何よりも社内広報時の施策名称(ネーミング)は、人事部が思っている以上に社員へ与える影響が大きいと言えます。
以下の点を参考に、施策名称や社内広報を検討しましょう。

■施策名称
「評価」という表現を使うと、厳しい施策という印象やネガティブな感情を持ってしまう人が少なくありません。人事部では悪気なく普通に「360度評価」と読んでいますが、社員、特に対象者にとっては抵抗感が生じやすいと言えます。そのため、「安心感」「前向き」「メリットを感じる」など安心感がある表現を使うことをお勧めします。
例えば、「リーダーシップサーベイ」「マネジメントレビュー」「マネジメント気づきサーベイ」「マネジメントフィードバック」など、対象者本人の育成や成長につながる名称を人事部内でも検討してみましょう。

■実施方法
回答者は、自分が回答したことが、対象者にどのように伝わってしまうのか不安に感じているはずです。匿名性であることや、自分の回答は回答者全員の平均値として集計されて本人に伝わることなどを説明し、不安をできる限り払拭しましょう。
一方、対象者はこの結果がどのように使われるのかを不安に感じています。特にこの部分は丁寧に解説し、前向きな気持ちを醸成させることが大事です。

できる限りお勧めしたい「事前説明会」

対象者のみならず回答者、もしくは全社員に対して、360度フィードバックを実施する目的や結果をどう活用するのかを事前に説明することで、不安を払拭しましょう。
回答者は、このような回答(上司の行動に対するフィードバック)に慣れていないため、回答の際に意識することや注意事項を説明することで、できるだけ本音で回答することを促します。

また、社内広報によって事前に説明した内容に対する質問を受け付けておき、説明会において丁寧に回答することも有効です。
オンラインでも開催することができるため、是非とも実施されることをお勧めします。